南国にしがわ農園・代表の想い

代表理事 西川 一司(にしがわ かつし)

一般社団法人エンジェルガーデン南国代表理事・西川一司

高知県中小企業家同友会の24周年記念例会(2010年11月1日)に講師としてお越しいただいた日本理化学工業創業大山康弘社長の講演で聞いた言葉をいつも思い浮かべます。

この日本理化学工業は、全従業員81人中60人が知的障がい者(内27人が重度の障がい者)が働いている、学校で使うチョーク製造を主とした会社です。

こちらの会社創立は昭和12年ですが、知的障がい者の雇用は昭和35年2人を雇用したのがスタートでした。このような障がい者多数雇用を目指したのは禅寺のお坊さんから聞いた言葉がきっかけだったそうです。

「人にとって究極の幸せとは、・人に愛されること・人に褒められること・人の役に立つこと・人から必要とされること、この4つです。福祉施設で大事に面倒をみてもらうことが幸せではなく、働いて役に立つ会社こそが人間を幸せにするのです。」と教わったそうです。

「働くことによって愛以外の3つの幸せは得られる。私はその愛までも得られると思う。」と大山社長は言われました。

私自身にとって働くとは、確かに生活するうえでは収入(金銭)は欠かせないものでありますが、それと同時に働くことに幸せを感じなければ長くはその仕事を続けていくことはできないし、仕事に対する価値観を見出すこともできないと思います。

大山社長の言葉はまさに働くことの本質が的確に示されていると思います。今の仕事を通していったい何ができるのだろう、誰の役に立っているのだろうかと私自身自問自答した思いがあります。

今では仕事はただ金銭を得るためだけではなく、自分自身の成長と社会貢献、そして夢を実現化させることのできる唯一ものではないかと私は考えています。

私は32年間養護学校、特別支援学級の生徒とともに成長させていただきました。このこともあり10年ほど前から、障がい者の方とともに働ける職場を作りたいと考えていました。

この事を実現できるのにもっとも身近にあったのが農業でした。私の生まれ育ったのが山里の自然豊かな環境でした。実家が兼業農家ということもあり農業を違和感なく取り入れることができました。

2011年6月に農園20aを取得し「南国にしがわ農園」とし、グァバを定植し開園。2013年には有機JAS認定を受け、完全無農薬で自然栽培しました。また、2017年4月より南国にしがわ農園を「一般社団法人エンジェルガーデン南国」と法人化(就労継続支援B型)し、現在農福連携で障がい者のある方と共にこの農園を活用しています。

また、自社工場(有機JAS加工場、高知県版HACCPステージ2申請予定)でグァバを加工、販売することで6次化を実施しています。

このグァバは、高知大学や高知県工業技術センターでの試験により、トクホ取得の市販ペットボトル飲料に比べポリフェノール含量が多く、糖や脂質の体内吸収を抑制する優位性が認められ、この結果を日本農芸化学会で発表しました。

今、ディーセント・ワークと言うことが言われていますが、これは国際労働期間(ILO)、1999年総会のフアン・ソマビア事務局長が就任時に、21世紀のILOの目標として「ディーセント・ワーク」を掲げました。「人間らしい働きがいのある仕事」と訳されています。

このグァバを中心にこれからも農福連携、「人間らしい働きがいのある仕事」を目指して歩んでいきたいと思います。

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